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患者様にインタビュー


このごろ食事がおいしくない、なにか変な味がするように思うのですが、歯を磨けばよくなるでしょうか?(62歳 女性)

おいしく食事がとれるということは、人生の大きな楽しみの一つですが、さまざまな原因で味覚に異常が起こることがあります。

味わいとは、食物中の味成分がだ液に溶けて舌の表面にある味蕾(みらい)という細胞を刺激することで感じる感覚ですから、頭けい部の放射線療法などの後遺症として味蕾そのものが破壊された場合、味覚を感じることはできなくなくります。

また、味蕾からの感覚刺激を脳に伝える神経系統が損なわれた場合や(顔面神経まひなど)、脳腫瘍などで味覚中枢が障害されたときにも味覚異常が起こります。

しかしこれらの発現頻度は低く、元になる病気がありますので、なんとなく味が変な気をするというお尋ねのケースとは違うようですね。

味を感じるにはまず食物の味成分がだ液に溶け出す必要がありますので、だ液の分泌が不十分な場合(ドライマウス)、苦く感じたり味覚異常を起こしたりします。またお薬の副作用で口が乾くことがありますし、味覚そのものに異常を起こす薬剤も多数存在します。

正常な味覚を保つ上で、必須微量元素のひとつである亜鉛が不可欠です。普通の食事をしていれば亜鉛が不足することはありませんが、お薬の中には亜鉛の働きを弱めるものもあり、服薬中の方はお医者さんに相談してみてください。

舌が舌苔で覆われていたり、カンジダというカビの一種が起こすカンジダ症にかかっていたりすると、味成分が味蕾まで届きませんので味覚が障害されます。
汗ばむこの季節、ともすれば水分が不足がちになり口が乾きます。十分に水分を補給し、口を清潔に保つよう心がけてください。(毎日新聞より)

 


歯と歯肉(歯ぐき)の間にある溝のことを歯周ポケットと呼びます。
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歯医者さんで歯周病の検査を熟れられた方は経験がおありでしょうが、検査のときに2とか3とかの数字で表示される検査結果は、この歯周ポケットの深さをミリ単位で測定しているのです。

歯周ポケットの深さは必ずしも歯周組織破壊の過程と一致しませんが、歯周組織の状態を把握するのに最も重要な検査の一つです。

歯周ポケットはその名のとおり形態が服のポケットによく似ています。服の胸のところにポケットがあり中にコインがあることを想像してください。

もし服のポケットが浅ければ指で簡単にコインを取り出すことができます。
しかしポケットが深くなればなる程コインを取り出しにくくなりますし、あまりに深いとコインに手が届きません。

歯周ポケットの中には歯周病の原因であるデンタルプラークや歯石があります。
もし歯周ポケットの深さが2ミリ程度であれば、歯ブラシや補助的器具でポケット内のプラークを除去することができ、歯周組織を良好に保つことが容易になります。

しかし歯周ポケットが4ミリ以上になれば歯医者さんで専門的な器具を用いても、ポケット内の歯石やプラークを完全に除去することが難しくなります。

歯周ポケットの深さは適当な治療を受けることにより変化し、浅くすることもできます。歯周病が気になる方は、ぜひ歯医者さんで歯周ポケットの検査を受けられることをお勧めします。(毎日新聞より)

 


最近、骨粗鬆症の治療薬としてビスフォスフォネート(BP)系のお薬が多用されるようになっています。

これは骨の吸収を抑制する作用をもち、骨量増加による骨折予防効果があるため、骨粗鬆症の第1選択薬とされているからです。

また悪性新生物(がん)領域でも、骨への転移による痛みや骨折の予防効果で、重要な支援療法とされています。

主に、経口製剤が骨粗鬆症に、注射用製剤ががん治療に使用されていますが、ビスフォスフォネート(BP)系薬剤治療を受けていた患者に抜歯などの口腔外科処置を行った場合、顎骨の骨壊死が起こったという報告が2003年に出されました。それ以来、世界中で研究が進んでいますが、現在のところその原因は分かっていません。

しかしBP系薬剤関連顎骨壊死を予防する方法は分かってきています。
BP系薬剤治療を開始する前に、

(1)必要な歯科治療(特に抜歯や歯周外科治療など歯槽骨を扱う外科処置)をすませておくこと、(2)抜歯などを行った場合、術後の傷が良くなるまで待ってから血利用を始めること、そのためには(3)定期的な歯科検診を受けること、の三つが予防法としてあげられています。

そのため、最近骨粗鬆症の治療を始めた方は、治療を始める前に担当のお医者さんから「歯科検診を受けておくように」「必要な歯科治療を済ませてから来るように」と言われたこととがあるのではないかと思います。

BP系薬剤治療中に歯科治療が必要になった場合は、担当医と相談のうえ服薬を中止しなければならないことがあります。また顎骨壊死が起こってしまったら、壊死骨の除去と徹底した口腔ケアが必要ですので、歯科口腔外科専門医による大がかりな治療が必要になってきます。

骨粗鬆症やがんは決して珍しい病気ではありません。BP系薬剤の世話になる可能性は誰にでもあります。安心してBP系薬剤治療を受けることができるように、日ごろから定期的な歯科検診と早期治療を心がけるようにしてください。 (毎日新聞より)


 



歯周病が糖尿病などの体の病気に悪影響を与えるということを耳にしましたが、本当なのでしょうか?(30代 主婦)

以前は糖尿病にかかっていると歯周病の治りが悪いと言われていました。
現在では糖尿病をはじめ心臓病や脳血管障害などの循環器系疾患、肥満やメタボリックシンドローム、肺炎やインフルエンザ、誤嚥性肺炎などの呼吸器系の疾患と、ほぼ全身にまたがる病気に影響を及ぼしていることが分かってきています。
早産や低体重児出産にもつながるとされています。

人間は上下左右それぞれ7本ずつ、合計28本の永久歯をもっています。
もしこれらすべての歯が歯周病に侵されて深さ5ミリの歯周ポケットがあるとすると、その面積はおよそ2.6平方センチ×28=72平方センチで、大人の手のひらと同じサイズになります。

ポケット内面は一部潰傷化して絶えず出血傾向にあり、口腔内の細菌にさらされています。
たとえば「手のひらサイズの炎症面が24時間365日細菌にさらされている」状態が歯周病という病気です。

歯周病にかかるとこのポケットから絶えず大量の病原菌と内毒素、ケミカルメディエータ(炎症のある歯肉で作られる成分)が供給し続けられ、毛細血管に侵入して体中を巡ることになりますので、全身に影響が出て当然だといえるでしょう。

細菌が直接、心臓内膜に付着すると細菌性心内膜炎になります。細菌やケミカルメディエータが動脈硬化を招き、心筋梗塞や脳梗塞が起こります。

また、ケミカルメディエータの一種はインスリンの働きを抑制するため、血糖値が上がって糖尿病が悪化することが分かっています。定期的な歯科検診で歯周病を予防し健やかな人生をお送りください。 (毎日新聞より)

 



小学1年生になる長女の乳歯がまだ全くって生え変わってきません。異常なのか心配なのですが、どうすればよいのでしょうか?(32歳 女性)

小学1年生ということは6歳か7歳になりますが、平均的な成長をしている子どもさんを例にとると、下あごの前歯が永久歯に生え変わっていて、上あごの前歯も生え変わり始めている年代かと思われます。

ただし、これはあくまで平均的な話であり、それぞれの子どもについて言えば成長速度が異なりますので、すべての子どもが同じ年齢で同じように生え変わるとは限りません。1年程度のばらつきは正常な範囲と考えていただいて差し支えないといえます。

個人差以外に永久歯への生え変わりが遅くなる原因としては、永久歯の生えてくる方向に異常があるケース永久歯が全く作られていないケースなどが考えられます。

ご心配であればかかりつけの歯科医にご相談いただき、レントゲン撮影をすることで原因を探ることができます。

永久歯が作られていないケースでは乳歯がそのまま大人になっても歯列に残ることになりますが、その他の歯と同様にしっかりとお手入をしていただくことによって歯としての機能を十分に果たしてくれます。

永久歯に比べ石灰化度の低い乳歯はむし歯になりやすいなどの欠点がありますのでそれを補うべく、より入念なお手入れが必要となるのは言うまでもありません。

あごの発育のために一番大事なことは、しっかりと噛んで食事をする習慣を身につけることだと考えます。食事を口に運び、すぐに飲み込んでしまわずに、よく噛み砕いて飲み込むことは消化を助けるだけでなく、噛むための筋肉を成長させ、ひいてはあごの成長発育に大きく影響してきます。

しっかり噛ませて、元気で丈夫な子どもに育ててあげてください。(毎日新聞より)

 


国民の約8割に何らかの歯周病の症状が出ていると言われています。

口の中の二大疾患は、う蝕(むし歯)と歯周病で、いずれも歯の表面に付着した細菌による感染症です。ですから、歯周病の予防は歯周病を引き起こす細菌をできるだけ取り除き、細菌の出す毒素を抑え込める状態を保つことが大切です。
予防の基本は歯磨きですが、実はそれだけで十分ではないのです。

歯と歯のすき間は複雑な形をしており、歯ブラシだけで細菌を除去するのは困難です。
通常の歯ブラシで取り除ける細菌は、全体の60%程度とされています。

デンタルフロスや歯間ブラシなどを通常の歯ブラシと併用すれば、確かに有効です。
ただ、それでも完全ではなく、歯の表面には数%から10%の細菌が残ってしまうのが実情です。口の中の細菌は手ごわいのです。

そこで大切なことは、むし歯や歯周病の自覚症状がなくても、1年に2〜3回は歯科医を受信する事。歯科医や歯科衛生士などの専門家に口の状態をチェックしてもらい、専門の器具と技術で徹底的に歯を掃除してもらいましょう。

たとえ毎日、掃除機をかけている家でも、盆や暮れなどには大掃除をするのと同じです。
掃除機(歯ブラシ)が届かず、汚れ(細菌、歯垢)が残ってしまった場所を根こそぎ掃除してもらいましょう。

歯周病の予防に早道はありません。日々のケアと定期的な専門家のケアを受けることが大切です。

泉田歯科医院 院長 泉田尚弘

 


歯周病と糖尿病が双方で影響し合っているのをご存知ですか。
糖尿病になると、口にもさまざまな影響が出ます。

その一つが歯周病です。

糖尿病の患者さんの約8割には歯周病の症状があり、ほとんどの人が歯周炎の段階まで進んでいます。糖尿病になると、感染症から身を守るための免疫機能が低下し、唾液が出にくくなって口が乾燥し、細菌が繁殖しやすい環境に変わっていきます。

また、高血糖の影響で歯周組織の細胞の元気がなくなり、炎症を起こして傷つきやすくなってしまうのです。

一方、歯周病が糖尿病の状態に悪影響を及ぼすことも、最近になってわかってきました。歯周病を引き起こす細菌が歯周組織から血管に入り込むと、血液中に「TNFα」と呼ばれる物質が放出されます。

この物質には、血糖値を下げるホルモン「インスリン」の働きを妨げる作用があり、その結果、糖尿病が悪化すると考えられています。

実際、糖尿病の人の歯周病を治療したら、血糖値が落ち着いた症例も報告されています。
ここで強調したいのは、歯周病を早く見つけて治療すれば、糖尿病の予防や早期発見につながるということです。

糖尿病と診断された方は、その恐れを感じている方は、ぜひ早めに歯科も受信してください。(毎日新聞より)

 


近くで寝ている人のキーキーやギリギリという異様な音で目を覚ました経験は誰でも一度や二度はあるのではないでしょうか?

上下の歯と歯が強く擦れ合う時の歯ぎしりの音です。

しかし、歯ぎしりがすべて音を発するとは限りませんので自覚的、他覚的に分からない場合もあるのです。擦れ合うことで天然の歯やかぶせた人口歯が少しずつ摩耗するため、歯科医が歯を見ると歯ぎしりの有無やその程度はすぐわかります。

歯ぎしりは健常者にも多く認められ、それ自体決して悪いとは言えませんでしたが、一見意味のない非機能的活動と考えられています。

非機能的活動は日中のものと夜間のものがあります。

日中のものには仕事中の噛みしめや爪を噛む癖などがあります。
夜間のものとして、歯ぎしりがその代表ですが、その内容には縦方向の噛みしめと横方向の擦りの二つがあります。

歯ぎしりの原因に関しては多くの研究がなされてきましたが、いまだ明確な科学的解明はできていないようです。

ただ、睡眠段階と歯ぎしりは密接に関係しているようで、深い眠りから浅い眠りへの移行期あるいは覚醒相に、主に生じることがわかっています。

肉体的ストレスよりも精神的ストレスに密接に関連し、それらを解放する動作の一つとも考えられています。

睡眠中の歯ぎしりの力は、昼間の自発的噛みしめ力の数倍にも達するといわれ、歯への負担や顎関節への負担は無視できません。そのため負担軽減の目的で、マウスピースのような出し入れできる装置(ナイトガードあるいはスプリントという)を、上顎に入れて歯や顎関節を保護することもあります。 (毎日新聞より)

 


動脈硬化の引き金になる?

厚生労働省によると、日本人の死因の第1位は「悪性新生物(がん)」で、第2位は「心疾患」、いわゆる心臓病です。

今回は心疾患と歯周病の関係についてご紹介します。

心疾患で亡くなる方のほぼ半数は、狭心症や心筋梗塞など「虚血性心疾患」です。
これは心臓全体を取り巻く「冠状動脈(冠動脈)」で動脈硬化が進み、血液の通り道が狭くなったり詰まったりして、酸素が届かなくなるのが最大の原因です。

動脈硬化の要因としては高血圧、高コレステロール、喫煙などが有名ですが、最近の研究では、こうした“古典的”な動脈硬化は全体の25%程度にすぎないとも言われ、風邪で感染する「肺炎クラミジア」、胃がんとの関連が指摘される「ピロリ菌」などの細菌、ウイルスが新たな脅威となっていることが報告されています。

歯周病菌もその一つです。

歯周病が動脈硬化の引き金になるメカニズムは詳しく分かっていませんが、現時点の仮説では、歯周組織の毛細血管に歯周病菌が侵入することで、血液中に毒素が放出され、血流に乗って心臓まで運ばれた結果、冠状動脈の内壁を傷つけたり、コレステロールの沈着を後押しし、動脈硬化を引き起こすと考えられています。

動脈硬化を予防し、進行を防ぐには、生活習慣の改善が不可欠です。
高脂肪の食生活を見直し、運動し、禁煙するだけでなく、日ごろから正しい歯磨きを心がけ、歯科医のチェックを受けるなど、歯周病の増殖を抑え込むことも大切であると考えられるのです。

(毎日新聞より)

 



歯は内部の神経をとると弱くなると聞いたのですが本当でしょうか?(43歳 男性)

むし歯が進行すると激しい痛みに襲われることがあります。
それは、歯の中の神経がある組織(歯髄)が炎症を起こすためです。

そのような場合の多くは、痛みの原因である歯髄を除去(抜髄処置)せざるをえません。
それを一般的に「神経を取る」と言います。

その際は、歯の周囲に麻酔注射をし、無痛的に処置します。
歯髄を除去したあとの歯根内部の空洞には永久的な材料を入れて密封し、歯を保存します。
この処置を根管充てんと言います。

そもそも、健全な歯髄には神経や血管があり、歯の中で代謝が行われています。
ですから、健全な歯は生き生きとした透明感のある色調をして、わずかに弾力もあります。

一方、歯髄を除去した歯の内部は生活しなくなる(失活歯)ので徐々に透明感を失い、弾力も失われてきます。

ちょうど、朽木のように徐々に茶色っぽく変色・変質してきますが、歯根の表層には歯根膜という生きた組織があり、それが歯根を支えますから、失活歯であっても歯の上部(歯冠部)に人工材料をかぶせる処置(補綴処置)を行うことによって、本来の歯の働きは維持できます。


しかし、歯髄がなくなった失活歯は健全な歯に比べると割れたり、欠けたりしやすくなります。
定期健診によってむし歯の早期発見、早期治療をし、神経が生きている歯を永く残すようにしたいものです。   (毎日新聞より)

 



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