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■入れ歯、お手入れ大丈夫?

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誰でも毎日歯みがきするように、入れ歯も毎日のお手入れが大切です。では、あなたのお手入れは間違っていませんか?

食べた後の食器を洗剤につけるだけの人はいないでしょう。同様に、入れ歯を洗浄剤に浸けるだけでは不十分です。入れ歯には食べ物の汚れに加え、口の中にいる細菌やだ液の成分が混ざり合い、食器以上に汚れが付いています。それを取り除くには、入れ歯を機械的かつ化学的にお手入れする必要があるのです。

まず機械的なお手入れとは、入れ歯専用ブラシによる手洗いです。流水もしくは入れ歯用の磨き剤で洗います。その際、目に見える汚れがなくなるまで洗いますが、高齢で視力に不安がある方は、指触りでヌメヌメ感が無くキュキュッとする感じを目安に磨き、手洗いに不安がある方は家庭用超音波洗浄機に数分が浸けるのも良いでしょう。

次に科学的なお手入れとは、入れ歯洗浄剤による除菌です。これは見えない細菌を取り除くことが目的ですので、見える汚れを機械的に取り除いた後に使用してこそ効果が発揮されます。そこで、除菌効果のある入れ歯用の磨き剤を用いて手洗いすれば、機械的かつ化学的なお手入れを同時に行うことができ、また家庭用超音波洗浄機と入れ歯洗浄剤を併用することでも、同様の一石二鳥の効果があります。

また、唾液の減少による口腔乾燥症も、入れ歯の汚れを助長し、さらに入れ歯の安定を悪くして痛みを起こしやすくします。そこで、ジェルタイプの保湿剤やクリームタイプの入れ歯安定剤を使用すると、そういった不具合を改善してくれます。

このように、ご家庭でのお手入れは、入れ歯を長持ちさせるだけでなく、お口全体の清潔や残っている歯の健康維持、口臭予防、そして肺炎予防に絶大な効果を発揮します。

しかしながら、防ぎきれない入れ歯の材質内への細菌浸透もありますので、歯科医院での定期的チェックは必須です。



■入れ歯安定剤について

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大型のスーパーやドラッグストアが増え、入れ歯安定剤が簡単に手に入るようになり、歯科医院にも通わずに入れ歯安定剤を使用している方も大勢いらっしゃるかと思います。また、老人ホームや一般病院などでも歯科医師の指導のないまま安易に使用されているために、不適切に使用されていることも多いと考えられます。

歯科医師は、入れ歯安定剤を使用する必要のない入れ歯を提供しようと努力をしてきたため、少し前までは入れ歯安定剤に対して批判的な態度をとってきました。しかしながら現在では、緊急を要する場合や高齢、もしくは病気などで歯科医院に通うことができない場合もあるため、完全に否定するというわけではありません。

もちろん歯科医師としては入れ歯が合わなくなった場合は調整もしくは新たに入れ歯を作成することをお勧めしますが、体調不良で歯科医にかかることができない場合や、入れ歯の修正などで不安定な場合などの短期間にのみ、入れ歯安定剤の使用を認める方向になってきています。

そもそも、入れ歯が合わなくなったという理由は大きく二つの原因が考えられます。一つは入れ歯の歯が擦り減って咬み合わせが悪くなった場合、そしてもう一つが歯ぐきが痩せた場合です。

入れ歯安定剤とは、入れ歯が外れやすい、入れ歯が動く、入れ歯の裏に食べかすが詰まりやすいという症状に対して効果を発揮するものなので、入れ歯の歯がすり減った場合には効果がありません。間違った使用をすることによって、入れ歯が破損したり、歯ぐきが幸来にせてしまったりすることもあるのです。

このようなことを理解した上で、入れ歯が合わない場合はまず歯科医師に相談し、入れ歯安定剤を使用する場合は歯科医師の指導のもとで行われることをお勧めします。

 


■むし歯と唾液

1989(平成元)年より厚生省(当時)と日本医師会が推進している8020運動は、80歳になっても20本以上自分の歯を保とうという運動です。2015(平成27)年現在、平均保有歯数20本以上達成している年代は69歳までであり70歳以上は平均保有歯数20本をきっています。

歯を失う原因としては、大きく分けて、「虫歯」と「歯周病」の2つがあげられます。これらむし歯と歯周病の予防策として一番にあげられるのは汚れをとることです。日本人の大半は歯みがきの習慣があります。しかし、汚れを的確にとりきれていないのが実情です。歯科医院に行き、ブラッシング指導を受けることにより予防の効果は高まります。

むし歯の予防にとって、唾液も大変重要な要因の一つとして考えられています。唾液には、歯や粘膜表面から汚れを洗い流す作用がありますし、飲食により酸性に傾いた口の中を中性に戻す作用もあります。

また、唾液の中にはカルシウムや無機リン酸などが含まれており、歯の表面を再石灰化する役割もあります。また、ラクトフェリンや免疫グロブリンなどの抗菌作用を有する成分も含んでいます。その他に、唾液は発音や会話をスムーズにするための潤滑油の役割も、もっています。このようなことから、唾液が少ないとむし歯になりやすくなると考えられています。

この唾液は血液から作られており、大人の人では一日に1〜1.5リットル作られていますが、緊張やストレスによりその量が減ります。また薬の影響で減少する場合もあります。唾液が出にくくなるシェーグレン症候群という疾患もあります。

唾液を検査することによりむし歯になる危険度がわかりますので、口の中がねばねばしたら一度歯科医院いくことをお勧めします。



■酢の健康法

ある日、診療所に50代の男性が来られました。定期健診の時期も過ぎて半年ぶりの来院です。歯が少ししみるのでむし歯じゃないかと言うのです。お口の中を見て直ぐに異変に気づきました。前歯が「薄く」溶けています。

毎回歯の写真を撮っているわけではありませんが、半年前は絶対にこんな歯ではかなったはずです。「この半年で何か習慣が変わったことはないですか? 食生活とか」と尋ねました。「そう言えば、健康のためにお酢を飲むようになりました。家族は薄めて飲んでいますが、私は原液で飲んでいます」

あらかじめ断っておきますが、お酢は身体にとてもいいものです。疲労回復をはじめ、さまざまな長所があります。ただ酸性度が高いため、特に原液ともなると歯が溶けていくのです。このようにむし歯とは関係なく「酸」によって歯が溶けることを「酸触症(さんしょくしょう)」といいます。他にも酸性度の高い食品は多く、これらを習慣的に摂取することで酸触症は起こります。

代表的なものではレモン、ミカン、グレープフルーツなどの柑橘系の果物やジュース、炭酸飲料やスポーツ飲料など、おおまかにいうと「酸っぱいもの」、また食品ではありませんが酸性の強い温泉水などの引用も酸触症を起こします。

これらの食品を摂取する時は注意が必要です。このお酢のように薄めるよう指示があれば必ず薄めてください。原液は歯にとって非常に危険です。それから、口の中に残った後味を楽しまず、早めに水でお口をゆすいでください。

身体に良い食品の摂取をやめる必要はありません。少しの弔意で歯を溶かさないよう防ぐことができるのです。


 


■顎関節症について

近ごろ、「顎が痛い」「口が開けにくい」「顎の関節から音がする」と言われる方をよく見かけます。これは顎関節症の主な症状です。口を精一杯開けようとしても指2本程度しか開かなかったり、口の開け閉めの途中でひっかかる感じがある場合には顎を動かす筋肉に原因がある、間接に原因がある、またその複合型が考えられます。

筋肉に原因がある場合は咀嚼や顎をささえるのに関係している筋肉のマッサージをしたり、消炎鎮痛剤や筋弛緩剤を投与することもあります。起床時に筋肉に痛みやだるさがある場合は、夜間の歯ぎしりが影響していることもありますので、マウスピースによるスプリント療法が有効なこともあります。

顎間接には間接円板と呼ばれるクッションのような役割をする組織がありますが、間接に原因がある場合は間接円板が損傷を受けたり、位置のずれや変形を起こしていることがあります。また、間接を構成する骨が変形していることもあります。

それらの治療方法はスプリント療法が一般的です。変形した骨が完治することはないですが、マウスピースを装着することにより、歯や顎にかかるダメージを受け止め、進行を阻止してくれます。間接円板の位置がずれている場合はご自身による開口訓練を指導することもあります。

以前は外科的な治療方法も行われましたが、期待されたほどの結果が得られなかったため、現在はほとんど行われておりません。ただ、あごの関節の周囲には耳下腺など他の組織もありますので、全身的な状態も含めた診断が必要になります。

顎の痛みや異常を感じられる場合は、一度、泉田歯科医院にご相談ください。



■あごがよく外れます

耳の穴の少し前に、頭や顔の骨と下顎をつないでいる顎関節があります。普段は正常に機能していますが、歯科治療やあくびなどで極端に大きく口を開けた時、間接が外れることがあります。これを顎関節脱臼と言います。「あごが外れた」状態のことです。左右両側で起こる時、片側だけで起こるときもあります。症状は、関節部の痛み、脱臼した側の顎関節部の陥没、口が閉じないため唾液が漏れ出るなどがあります。

原因は、関節部の骨の形の凸部や凹部が平坦になったこと、関節周囲の靭帯や腱が伸びたこと、かむ時に使う筋肉が疲労し、口を開けた時に前方下方に移動した下顎を後方に引き戻す筋力が低下したなどが考えられます。

また、多数の歯を短期間で失うなど、口の中の急な環境変化によっておきる可能性があります。加えて、顎関節脱臼を繰り返しお越し、外れることが癖になり、あくびの毎に顎関節が外れるような状態を習慣性顎間接脱臼と言います。数回の脱臼を繰り返した後、ついにあごが戻らなくなり、症状が重篤になってから歯科医院を訪れる方もおられます。

治療は症状の確認とX線検査の後、外れた関節を元の位置に戻す処置をします。脱臼発生後からの時間経過が短いほど元の位置に戻しやすいです。再脱臼防止のため固定を行い、運動の制限を指示し、数日間経過観察します。しかし、発生後長時間が経過した場合は、間接構造が変化し、元の位置に戻すことが困難となり、手術をしなければならないことがあります。

また、習慣性顎間接脱臼の治療にも手術が必要になることもあります。手術が必要になった時は、CT検査などが追加されることもあります。症状に気づいたら、早急に歯科医院の診察を受けましょう。

 


■メタボリック症候群と歯周病の関係

最近巷では、お茶から炭酸飲料まで、脂肪を吸収しにくくする特定保健用食品が大ブームです。また、メタボリック症候群の予防のために始まった、いわゆる「メタボ健診」(特定健診・特定保健指導)が2008年4月より行われています。

メタボリック症候群(以下メタボ)は、食べ過ぎや運動不足など、悪い生活習慣の積み重ねが原因となって、内臓脂肪型肥満(リンゴ型肥満)を共通の要因として高血糖、歯質以上高血圧が引き起こされる状態です。

それらの状態がいくつか重なると、心筋梗塞や脳卒中などの命に関わる危険な病気を招くこともあるのです。

メタボの人は歯周病にかかりやすく悪化しやすいことが知られています。歯周病は、お口の中の歯周病菌が歯の周りの骨を溶かして、最終的には歯が揺れて抜けてしまうことさえある怖い病気です。

そして最近の研究で、歯周病はメタボの進行をより悪化させ、危険な病気を招く可能性を高めることも分かってきました。歯周病菌が作り出す毒素が血液中に入り全身に回って、心臓病や脳卒中、糖尿病、肺炎などを引き起こすこともあるのです。

メタボの予防は、食生活の改善、十分な睡眠、禁煙、適度な運動など、生活習慣を改善することが基本となります。歯周病の予防は、メタボの予防にも大きく関わっています。原因となるプラーク(歯垢)を日々の歯磨きで丁寧に除去し、歯科医院で定期的に歯石除去を含めた健診を受ける事が大切です。

また、よくかんで食べることは、殺菌・洗浄効果のある唾液の分泌を促し歯周病の抑制につながると同時に、満腹中枢が刺激されて食べ過ぎの予防にもなります。

メタボと歯周病を双方から予防することで、おいしく健康な日々を送ることができるのです。


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侵攻した歯周病菌・その他によって顎の骨が溶け始め、抜け落ちてしまいそうな歯』



■定期検診で歯周病予防

定期健診の必要性について、なるべくわかりやすく説明したいと思います。

定期健診ですることは、歯磨きがしっかりできているか、新たなむし歯ができていないか、などいろいろあります。中でも、成人の8割がかかっているといわれる歯周病の定期健診の重要性について説明します。

歯周病とはどんな病気でしょうか?
歯周病とは、プラーク(歯垢)の中の歯周病原菌が歯茎に炎症を起こし、徐々に歯の周りの組織を破壊していく細菌感染症です。痛みなどの自覚症状がなく進行することが多いので、サイレント・ディジーズ(静かに進行する病気)と呼ばれ、症状が進行すると歯をささえている骨を溶かし、やがて歯が抜けてしまう原因になります。

また歯周病は単に口の中だけの病気ではなく、全身の病気と関係していることが注目されるようになっています。

例えば、メタボリックシンドロームの要因の一つである肥満の方は脂肪細胞から次々と炎症物質が放出され、それが歯ぐきの炎症を引き起こし、歯周病の発症や進行と関係するのではないかと考えられています。

また、糖尿病の方は歯周病にかかっている割合が高く、重症化しやすいことがわかっています。同様に、歯周病のある人はない人と比べて歯科疾患を発症するリスクが高いと言われていますし、歯周病原菌は肺炎の原因となるものが多いので、高齢、認知症など食物の飲み込みをうまくできない人は、特に注意が必要です。

このように全身の病気の引き金になりますので、2、3カ月毎に定期的に歯周病に関連した検査を受け歯磨きの状態をチェックしてもらい、歯石や歯垢の除去といった歯科医師、衛生士の専門的なケアを受ける事が重要です。

 


■歯を磨くと出血する

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歯みがきの際に歯ぐきから出血することがあるでしょうか。
出血の主な原因は歯ぐきの炎症です。

歯肉炎とか歯周炎といわれる疾患に陥った歯ぐきにブラッシングなどの刺激が加わると、比較的簡単に出血してしまいます。

重度な歯肉炎や歯周炎になり歯ぐきの状態が悪くなると、刺激が加わらなくても出血することがあります。

出血してしまうと恐怖心からブラッシングをしなくなってしまったり、うがい薬だけですませたり、ということになる方もおられます。そうなると、ますます歯ぐきの状態は悪化してしまいます。出血の度合いにもよりますが、ブラッシング後、早くに血が止まるということであれば、正しい方法でブラッシングすれば歯ぐきの状態が改善し、出血を減らしていく事が可能であると考えられます。

歯ブラシの種類をそのような歯ぐきに対応した柔らかいものにしますと歯ぐきのマッサージ効果も得られ清掃することができますので有効です。その際、最初はある程度の出血があると思われますが、ブラッシングを継続していきますと出血の量が少なくなってくるはずです。改善しなければ歯科医院を受診してください。

歯ぐきの状態が改善していけば歯ブラシの硬さを少し硬いものに変えていくことで歯面の汚れを落とす効率があがります。最終的に普通にブラッシングする程度では出血しないようになるのが理想的ですが、なかなか困難であることに間違いありません。

また日常飲まれているお薬によっては歯ぐきを腫らして出血しやすくなるものなどもありますので、やはりお口の状態に合わせた清掃方法を提案していただくとよいでしょう。



■たばこと歯周病

たばこには4000種類以上の化学物質が含まれ、約200種類の有害物質、40〜60種類の発がん物質が含まれています。最近このようなことが一般的に知られるようになり、また健康への意識の高まりや禁煙治療の保険導入などから喫煙者の数は減少しています。

歯の二大疾患はう蝕(むし歯)と歯周病ですが、この歯周病の進行に喫煙が大きく関係しているということがさまざまな研究から明らかになってきました。たばこの煙が体に触れる最初の臓器が口ですので、歯肉などの口の粘膜はその中に含まれるニコチンなどの化学物質や一酸化炭素、熱などの刺激が直接加わりダメージを受けます。

血管が細くなり血流が低下する、栄養・酸素供給が低下する、病原菌に対する抵抗力(免疫力)が低下する、傷を治そうとする細胞(繊維芽細胞)の働きが低下するなど、歯周組織にとって悪い条件が同時に発生し、歯周病を進行させてしまいます。
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その結果、喫煙者は非喫煙者に比べ数倍歯周病にかかりやすくなり、歯科医院で歯周病の治療をしても良い結果が得られにくくなります。

また、歯肉の腫れや出血という歯周病の初期症状が覆い隠されてしまい、自覚症状がなく重篤な状態へと進みます。歯がぐらついて来て歯科医院を受診したときにはもう手遅れで抜歯になってしまうというケースも見られます。

禁煙による効果は非常に早く現れます。歯肉の血流は数日から数週間で改善し始めますが、この時期には一時的に歯肉の出血や腫れが強くなることがあります。これは今まで喫煙の影響で覆い隠されていた歯周病の症状が現れてきたからです。

たばこを吸う方は自覚症状が無くても歯科医院で歯周病のチェックを受けていただくことをお勧めします。たばこを吸わない方も今後たばこを吸わないように心がけてください。

 


■最近のむし歯治療
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昨今のむし歯治療といえば、むし歯になっているところは全て取り除くことを前提とし、修復物を脱落させず壊さないよう、いかに修復物を長持ちさせるかを重点に考え、むし歯菌により細菌感染されているエナメル質、象牙質の確実な除去、ならびに修復物の保持のために健全な部分をかなり削り取っていました。

現在ではむし歯でも初期状態で損失していないエナメル質及び象牙質は治癒することが認められています。むし歯の進行についての解明が進むとともに、接着性修復材料の発達によってミニマルインターベンション(M I、最小限の侵襲によるむし歯治療)が提唱されています。むし歯周辺の健全な資質は極力削らず、歯科用修復材を充填する治療方法です。

加えて歯科診療所でのむし歯治療だけではコントロールできない部分も重要視されており、新たなむし歯菌の削減のみならず、感染予防や糖質の摂取削減などもMIの中に含められ、フッ素塗布などのむし歯予防や定期健診などの点も重要視されています。

また、タービンと呼ばれる高速回転切除機器に代わり、歯科用レーザーによる虫歯治療が可能となりました。これは、回転切除機器と比べて不快な音や振動が少ないことが大きな特徴です。適用症例は限られますが今までこの不音などで歯科診療に行きにくかった方には朗報です。

いずれにしろ、自分に合った、かかりつけ歯科医を探し、まずは歯科検診をうけ、MI治療を行い、その後は定期的な健診とフッ素なとを利用したむし歯予防を継続的にされることをおすすめします。



■むし歯治療に使われる素材

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むし歯を治すために歯科医はいろいろな素材を使います。大きく分けると金属、プラスチック、そしてセラミックの三種類の素材です。

今では、金属で歯を治した場合は見栄えが悪いと感じる患者さんも少なくありませんが、一般的なのはやはり金属を用いた治療です。その理由は金属が最も強くて耐久性があるからです。

その一方で、プラスチックは自動車の部品にも使われるほど強くなったので、前歯を治療する時には見栄えを優先させて使用されることもあります。しかし、歯は日々、体重に近い重量を受け止め、さらにいろいろな飲食物と接するので、プラスチックで治療した歯は、すり減ったり、着色したりすることがあります。

では、セラミックはどうでしょう?

セラミックは衝撃に弱いイメージも解消されつつあり、勤続よりも硬く、着色もほとんどしないので患者さんにも人気の材料です。しかし、セラミックは金属と比べると衝撃に弱く割れやすく、また加工が困難であるという性質があります。
つまり、総合的に診るとプラスチックもセラミックも金属にかなわない部分が多いのです。

実際、私たちの周囲を見回してみると、電車の線路や車輪、高速道路の橋桁をささえるボルトなど、長い間、暑い日も寒い日も風雨にさらされ、常に大きなつからが加わる場所には「例外」なく金属が使われています。しかし、勤続には見栄えの悪さや金属アレルギーを起こす可能性がある等欠点もあります。

そこでこの欠点をカバーする方法として、金属の上にセラミックを焼き付けたり、プラスチックで金属を覆い隠したりといった工夫がなされ、その結果見栄えもよくなってきました。さらに、プラスチックにセラミックの粉末を混ぜることより、すり減りにくく、着色も少ない材料が開発されました。

このように歯科の世界では、金属を使わないむし歯治療という並はずれた「例外」を目指して日々進化しているのです。

 


■歯の根の治療

診察をしていると患者さんから、「むし歯が深くなったら入れ歯ですか?」と質問されることがあります。最近は歯を抜かずに治療する技術が進んでいるので、すぐには取り外し式の入れ歯にならないことが多いです。

しかし、乳歯が抜けた時ぐらいしか歯を間近に見ることがない一般の方には、むし歯で歯がだめになると歯茎にも何も残らないと思われるのかもしれません。歯には骨に埋まった根っこがあり、それで咬んだ力が骨に伝わるのです。
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ただし、深いむし歯になった時には、根っこの中の神経の管をきれいになる歯内療法あるいは別名、根管治療が必要になります。歯科医療法は目に見えない根っこの部分を治療するので、分かりにくいかもしれませんが、「歯内治療は目には見えない歯の大切な基礎工事」です。

この根管治療における最大の敵は口の中の唾液や歯垢などです。これらの中には多くの細菌が存在し、それらが根の神経の管の中に入ると治療が非常に難しくなります。そこで治療中は、口を開けておく必要があり、途中でのうがいもよくありません。また、治療のでき具合はX線写真でしかわかりませんので、何回かX線写真を撮ることになります。

口を開けたままのほぼ同じ体制で、ある程度の時間がかかる治療なので、患者さんにとっては少々苦しい治療になるわけですが、「歯は一生の友達、根は一生の支え」(2012年日本歯内療法学会選定キャッチフレーズ)となるように歯科医は頑張って治療しています。

歯内療法が完了してはじめて、土台やかぶせの型をとる治療に勧めます。「抜歯をしないための歯内療法ー歯内療法は歯の根の治療です」をよろしくお願いします。



■むし歯は中で大きい

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歯医者に行ってむし歯の治療を受けると、削った後の穴はおもったより大きかった、と感じたことがあるのではないでしょうか?

むし歯とは、むし歯菌といわれるミュータンス菌など細菌が作り出す酸によって歯が溶かされる現象です。ミュータンス菌などは、個々の細菌の状態では非常に弱く生き延びにくいので、周りにネバネバとした物質を作り出し、その中にかくて歯の表面にこびりつきます。

これが歯垢(プラーク)です。そして、その中で酸の濃度が高まってくると、歯の表面が溶け出すのです。

一方、歯の構造は、一番外側はエナメル質という非常に硬い材質でできており、その内側には象牙質というやや軟らかい材質があり、その中に神経の部屋があります。硬い材質だけでは長年の使用によってヒビ割れてしまうので、内側から柔らかい材質で補強されていると考えられます。

むし歯菌による酸の影響により、エナメル質が溶けるのにはかなりの時間がかかりますが、むし歯菌がエナメル質を超えて中の象牙質まで及ぶとその進行は早くなり、エナメル質の下に潜り込む形で虫歯は進行するのです。そのため、むし歯の穴は小さく見えても、中では大きくなり広がっていることが多いのです。



細菌を取り残すと、またむし歯は進行するため無磁場の治療では柔らかくなっているところはすべて取りきるのが基本です。そこで、「穴は思ったより大きかった」ということが起きるのです。

定期検診は、むし歯や歯周病にならないように清掃や手入れをすることはもちろん、もしむし歯になったとしても、早めに小さい段階で治療ができるという利点もあります。短期間でむし歯や歯周病が進むものです進むものではありません。

むし歯が中で大きい、とならないように定期的なお口のチェックをお勧めします。

 


■知覚過敏症tikakukabin.png


むし歯や歯周病ではないのに、歯がしみたり痛みを感じたりすることはありませんか?

知覚過敏という言葉はよく耳にするとは思いますが、その原因や対処法については明確な情報が提供されてないように感じます。今回は知覚過敏症について述べたいと思います。

歯の外側はエナメル質やセメント質という層により覆われています。その内側には象牙質と呼ばれる部分があり、象牙質のさらに内側には歯髄と呼ばれる歯の神経が存在します。知覚過敏症では、エナメル質あるいはセメント質の喪失により象牙質が露出したところに刺激が加わることで象牙質中の圧力が変化し、それが歯髄に伝わることで痛みを生じます。

痛みを感じる刺激の原因には冷たいものを口にしたり、歯ブラシが歯に触れたり、冷たい風があたったりなどがあります。

エナメル質、セメント質を失う原因として、不適切なブラッシングやプラークの停滞、歯ぎしりや食いしばりなどの習慣、歯列不正、歯周病による歯肉の退縮などのさまざまな要因が絡まってしはょうじる場合が見受けられます。

日本人の4人に1人が「歯がしみる」という症状に悩んでいると言われており、歯科医師に相談を行っているのは、そのうちのほぼ半数しか無いと報告されています。

しかし、知覚過敏症を放置しておくのは危険です。歯の神経に炎症が及んだり、ブラッシング時に痛みを感じるためプラークコントロールがおろそかになり、むし歯や歯周病の原因となる可能性があります。そのため知覚過敏症は放置せず歯科医院での対処を受ける事が望ましいのです。

知覚過敏の対処法として専用の歯磨き粉の使用や生活習慣の見直し、ブラッシング指導を行います。知覚過敏症に効果があるとされている成分として、フッ化物と硝酸カリウム、乳酸アルミニウムや塩化ストロンチウムがあります。歯科医院ではこれらを含む歯磨き粉を使用し、正しいブラッシング方法を指導します。

しかし、これらの治療法にも限界があり、しばらく様子をみても効果が期待できない場合や、早急に患者さんの苦痛を取り除きたいときには露出した断面へ知覚過敏症抑制剤を塗布したり、歯とよく似た色の材料による被覆や修復を行います。

歯がしみるのは置換過敏症だけではありません。むし歯や歯周病、その他、炎症や破折によっても歯がしみる、痛いといった症状があるため自分で知覚過敏症を診断するのはかなり難しく、歯科医院での問診や診査が必要と考えられます。現在歯がしみるといった苦痛でお困りの方は歯科医師に治療法について一度相談してみることをおすすめします。



■歯科治療での金属アレルギー

近年、歯科治療に用いる金属に対してアレルギー性疾患を発症される方が増えてきています。症状が進むと手のひらと足の裏に膿をもった発疹ができて再発を繰り返す、掌蹠膿疱症(しょうせきのうほうしょう)などが発症します。

軽度な場合は皮膚の発赤、かゆみ、発疹等のアトピー性皮膚炎に似た症状を呈しますが、口腔内にはびらんなどの粘膜炎がが発症します。また、花粉症のように過去に症状が出なかった場合でも、突然症状が出てくる場合もあります。

アレルギーを起こしやすい金属ですが、ニッケル、コバルト、クロム、亜鉛等のイオン化しやすい卑金属がアレルギーを起こしやすいと言われています。

一般的に貴金属の金、プラチナ、パラジウム等はイオン化しにくく金属アレルギーを引き起こしにくい金属です。

前述の自覚症状等があれば一度皮膚科を受診し、歯科で使用する金属のパッチテスト(皮膚反応試験)をされるとよいでしょう。治療法はアレルギー反応の出なかった金属に変えるか、もし全ての金属にアレルギー反応が出た場合でも、金属以外の合成樹脂やセラミック等の材料があります。

現在ではその種類も増加し、小さな詰め物をはじめ、部分的なかぶせや、全体を覆ったかぶせ等も、歯の状態によって材料を選択し治療することが可能です。

従来使っていた歯の土台の材料も、勤続を使わずに100%化学繊維のファイバーポストという材料によって作る事も可能になってきました。

しかし、口の中の金属を除去しても、症状が軽減するまでに数カ月かかると言われています。いずれにせよ、頻繁に原因不明の皮膚症状が認められる場合は一度、皮膚科と同時に歯科の受診をおすすめします。

 


■むし歯ではないのに歯がしみる?

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歯がしみるのでむし歯と思い、歯科を受診したものの、むし歯ではないと言われたことがありませんか?むし歯ではない歯がしみる場合は、「象牙質知覚過敏症」であることがよくあります。

歯の表面は、エナメル質という、非常に硬い組織に覆われています。しかし、歯の根元の部分には、このエナメル質がありません。エナメル質の下には、象牙質という組織があります。この象牙質には、細かい管がたくさんあり、歯の神経と直接つながっています。その管の事を象牙細管と言います。

むし歯でなくとも、この象牙細管が外部に露出してしまうことで、歯の中の神経が過敏となり、少しの刺激で歯がしみるのです。

過度なブラッシング圧や酸植物の摂取、歯ぎしりや、かみしめることなどによりエナメル質がない歯の根元部分の露出や摩擦、噛み合わせの不調和、かみ癖によるすり減りなどが原因です。

知覚過敏の原因が歯がすり減っている場合には、その象牙細管をしっかりと封鎖し、丈夫で詰め物が外れにくい接着剤を用いた治療が必要です。無意識のうちに起る「かみしめ」や歯ぎしりがある場合はマウスピースの装着が必要な場合もあるでしょう。

予防法としては、歯磨き剤の中には研磨剤が含まれており、歯を摩耗させる原因となりますので、過度なブラッシングをしないこと、炭酸飲料に代表される酸性に傾いた飲食物の過度な接種を控えること、お口の中と摂取物の温度差が大きいと症状が出てしまうので、歯磨き後は、なるべくぬるま湯ですすいだり、極端に冷たいものの摂取をさけたりなど、生活習慣の改善も必要です。

症状が悪化し、放置していると、歯の神経を取らないと症状が消えない場合もあります。歯の神経を取ってしまうと、歯を失うリスクが高くなってしまいます。

このように、歯がしみることに対する治療法は状態により異なりますので、歯科医にご相談されることをお勧め痛ましす。



■キシリトールの有用性

キシリトールガムで歯は強くなるのでしょうか? またいつ食べるのが効果的でしょうか?

まず、キシリトールは天然の代用甘味料として知られた白樺などの木の構成成分であるキシランヘミセルロースから作られます。北欧では、昔からキシリトール入りのガムを食べて虫歯予防をしていました。

むし歯は、口腔内で生成される酸などによってエナメル質のカルシウムやリン酸等が少しづつ溶けだして進行していきます。そこで、キシリトールの効果は、むし歯の原因となるミュータンス金の数が減り、次にプラークの量が減りプラークが葉書で落ちやすくなります。

また、口腔内が酸性になりにくくなり、キシリトールの甘さによって唾液が出やすくなり口の中の汚れを取って再石灰化をも助けます。

キシリトールガムで歯は強くなると考えるのは少し違うかもしれません。やはり、口腔清掃を行ってキシリトール入りのガムを食べるという方法が良いでしょう。

また、いつ食べるのが効果的かとなると、食後に食べるとガムでの口腔清掃を兼ねると言う意味では良いと考えます。しかし、ここで間違ってもガムを食べれば口腔清掃を少なくしても問題がないと考えないでください。

やはり口腔清掃の一番は歯みがきです。いくらキシリトール入りのガムが良いとはいえども歯みがきには劣ります。

基本的には、口に食べ物を入れた後には必ず歯みがきをしましょう。歯みがきした後は何も食べないようにしましょう。

最後にキシリトールガムの効果は数か月間毎日、毎食後に口腔清掃を行った後ガムを噛めば、口腔内が虫歯になりにくい状態に改善されるでしょう。

このキシリトールでも副作用で下痢が発生することがあります。人口甘味料ではまれに見られますので控えてください。


泉田歯科医院で販売しています。
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■歯科治療が怖い

歯の治療がとても痛かった、怖い思いや嫌な思いをしたなどの経験がある人は、強い不安・恐怖から歯科を受診できなくなることがあります。
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定期健診を受けずに病気を放置すると、大きくお口の健康を損なう恐れがあります。お口の中に不具合が生じた場合、たいていは不安があっても勇気を振りしぼって歯医者へ行き、我慢してなんとか治療を受けるものですが、歯科治療がトラウマになってしまった、いわゆる歯科治療恐怖症の方ではそれができません。

やっとの思いで歯科を受診しても、歯科医師の説明を受け入れることができない、診療台の上で泣いてしまう、また冷や汗や息苦しさなど身体症状が起きることもあります。

そのような方の治療には、笑気ガスや薬物によって感覚を鈍くする方法、鎮静剤などを静脈内に投与する静脈内鎮静法がありますが、それも無理な場合は全身麻酔で歯科帳を行う方法もあります。恐怖症が重症な場合、また緊急的な治療が必要な時や、一度にたんさんの処置をしなければならない時に恐怖を感じず治療が受けられます。

そのためメリットが多く、このような治療に取り組む歯科医院も増えてきていますが、まだまだ対応している歯科医院の数は少ないのが現状です。

一方、イギリスでは歯科恐怖症を克服する治療法の1つとして心理療法で恐怖症を緩和できるという報告もなされています。日本でもリラクセーションに重きを置くしかいいも増えていることから、軽い恐怖症や歯科が苦手な方であれば、急性症状の発現や大規模な治療が必要となる前に、お口の健康を管理しながら(口腔ケアを含む口腔健康管理)、徐々に歯科医院(治療)に慣れていく方法でトラウマの克服(脱感作)を目指した方がいいでしょう。勇気を出して! 痛くなる前に歯科医院に定期的に受診されることを是非お勧めします。



■妊婦さんの歯科治療

もうすぐママになることがわかったらいろいろ準備で忙しくなりますね。昔から「出産すると歯が悪くなる」とよく言われます。実際、妊娠中は、歯ぐきが腫れる、むし歯が増えるなど口の中のトラブルが多く起こります。実はこれは女性ホルモンの変化で歯肉炎が起こりやすくなることや、つわりで歯みがきができないこと、唾液量が減ること、甘いものや酸っぱいものを食べたくなること、などが原因です。
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歯ぐきが腫れたまま放置して歯周病に進行すると、早産や低体重児出産の可能性が高くなります。また、ママにむし歯があると、出産直後に唾液を介してむし歯の原因菌が赤ちゃんへ感染し、赤ちゃんもむし歯ができやすくなります。

妊娠中は安定期の間なら歯科治療が可能です。歯科のレントゲン撮影の放射線量は微量で、防護用エプロンも着用できるので赤ちゃんへの影響は心配ありません。使用する局所麻酔も胎児に影響がないことが報告されています。飲み薬は比較的安全性が高いのを選んで処方します。

むし歯や歯周病の初期症状には気づきにくいものです。しかし、そのまま放置したり無理して痛みを我慢したりすると、母体にも赤ちゃんにもストレスがかかります。また出産後は育児が忙しく妊娠中よりも通院が大変になり、口の中の状態がもっと悪くなってしまうことが多いです。

妊娠と関係なく、日頃からかかりつけの歯科医院でお口の中の状態を診てもらうことが大切ですが、もし、もうすぐママになることがわかったら、妊娠中はむし歯や歯周病になりやすいことを理解して早めに健診を受けるようにしましょう。そして比較的体調の安定する妊娠中期に歯科治療終わらせるようにしましょう。

 



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