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近年は高齢社会、ストレス社会といわれています。それに伴って、口腔顎顔面領域においても、ストレスとの関連が指摘されている疼痛を訴える患者さんが増えております。

口腔顔面痛の診断には、歯科の領域の中でもさまざまな方面からのアプローチが必要です。脳神経外科、神経内科、麻酔科(ペインクリニック)、心療内科などと連携を密にして診断し、治療を行う必要があります。

口腔顔面領域の痛みで最も頻度の高いのが、歯肉の炎症やむし歯の痛みで、通常は歯科治療で徐々に治まってきます。

しかし、「あごの関節が痛くて口が開きにくい」「歯の神経を抜いたのにまだしみて痛い」「顔を洗ったり、ひげをそると痛みが走る」「食事をしていないときも、舌がヒリヒリする」など、通常の歯科治療で治らない痛みがあります。

その代表的なものは、顎関節症、非定型顔面痛・歯痛、三叉神経痛、舌痛症などが挙げられます。まず、舌痛症について説明します。

視診や触診などで舌や歯に炎症や腫れなどの異常が認められないのに、舌が一日中ヒリヒリしたり、すり切れるような痛み、しびれたような、やけどの後のような違和感が数か月〜数年続く、舌の慢性的な痛みを舌痛症といいます。

何課に熱中している時には痛みを忘れていることもありますが、逆に何もしていない時や寝る前に痛みを強く感じたりします。また、食事や会話には支障がないことも多く、特に40歳以上の女性に多い症状です。

原因は、まだま解明されていません。痛みを伝達し知覚する神経回路に障害が生じているのではないか、心理・社会的な要因が関係しているのではないか、舌粘膜の抵抗性の減弱ではないかという説などがあります。

歯の鋭端や入れ歯などが合わず舌を刺激しているため痛む場合や、虫歯治療のときにかぶせた金属へのアレルギーが原因の場合もあります。

治療は、類似の症状を示す疾患(口腔ガンジダ症、口腔乾燥症、貧血、亜鉛や銅の不足など)の影響を判断するため、まず検査をし、疾患影響があればその治療をします。また、入れ歯に鋭縁(えんえい:歯を支えている骨が尖った状態になっていること)などの局所的な原因の除去や口腔ケア(歯石の除去など)を行います。

そして、個々の患者様に応じて、うがい薬、漢方薬、抗うつ薬などの薬物療法を行います。短期間で治ることは難しいですが、あまり心配せず、根気よく治していく努力が必要です。心療内科と連携し、歯科医師とともに心身両面からの治療をするのが理想と思われます。