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■加齢と口腔内の変化

むし歯や歯周病に罹患しなくても歯や歯ぐきも年を重ねるつれて少しずつ変化をします。典型的なものとしては、歯がだんだん磨り減ってきて、茶色っぽくなってくることや歯ぐきが少しずつやせて歯と歯の間に食べかすなどが詰まりやすくなることなどがあります。

また、歯を抜いて入れ歯を使われている方の場合には、アゴの骨がだんだん小さくなってくることもしばしば起こる現象です。

これらは加齢変化といわれるもので、個人差はあっても必ずどんな人でも生じてきます。そのため、これまでは咀嚼や会話に大きな支障がない限り治療の対象になることは少なかったようです。

けれども、近年の審美性に対する要求やアンチエイジング(抗加齢)の意識の高まりから若さを取り戻すための治療もおこなわれるようになってきました。磨り減ってしまった歯にきれいな形の冠を被せたり、漂白によって茶色くなった歯を白くすること、吸収してしまった歯槽骨を再生する手術などです。

高齢者のライフスタイルの変化に伴って今後もこれらの治療に対するニーズはさらに高まっていくものと考えられています。

実際には、口腔内の変化が病的なものなのか加齢なのかを区別して治療を行うことが非常に重要になります。「歳のせい」とあきらめていた方も一度ご相談ください。



■要介護者への口腔ケア

要介護状態で長く口腔ケアを受けてこなかったケースでは、ブラッシングにてこずることがあります。経管栄養法などで口を使わずに過ごしてきた方は、一層その傾向が強いと思われます。このような方の口腔の特徴は、口腔の前方部(口唇・前歯部)では感覚が鋭敏になっており、臼歯部や奥舌部、咽頭など口の奥では逆に感覚が鈍麻しています。

これは食事や会話などによる口腔への適度な刺激が、長期間にわたり閉ざされてきたために起こる症状で、口腔ケアや頭頸部・顔面・口腔へのマッサージで徐々に刺激を与え、本来の口腔感覚を取り戻す必要があります。

アプローチは、まずいきなり口を触ることを避けて、口から遠いところから、肩→首→頬の順にマッサージを行い、緊張が解けたら口腔内へとアプローチします。歯ブラシの前に、頬の内側を指でもみほぐすようにマッサージします。

そして、ブラッシングは感覚が鈍っている臼歯部歯肉の頬側から開始し、反応を見ながら前歯部へと進めていき内に、やがていやがらずにブラッシングを受け入れてもらえるようになってきます。

市販されている歯ブラシは主に健常者のためのもので、要介護者にとっては毛先が硬すぎるきらいがありますので、歯科医と相談して、やわらかいものを用意する必要があります。感覚が鋭敏になっている前歯部の歯肉を、いきなり硬い歯ブラシでバリバリやられたら、その痛みからブラッシングを拒否することにもなりかねません。

また口腔マッサージやブラッシングで反射性だ液の分泌が促されますので、だ液の誤嚥を防ぐ上からも座位の姿勢をとって実施することが大切です。