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■歯科矯正治療と抜歯

矯正治療を始めようと思われた患者さんの中で、歯科医に相談したところ、永久歯を抜かないといけませんねと指摘されるケースがあります。患者さんにとっては、きれいな永久歯を抜くなんてと大変気がかりなことだと思います。20210916-2.png

歯科矯正治療の診断を行う際、『抜歯が必要か、抜歯しないで治すことができるか』ということは、大変重要なポイントです。歯科医師が矯正治療を開始しようとする場合に、最初から安易に歯を抜こうと考えることはないと思います。何とか歯を抜かずに治療ができないものか案じ、そのためにいろいろな方法を考えると思いますが、もちろん限界があります。

よく患者さんからは、何とか歯を抜かずに矯正治療ができませんかという質問をお受けしますが、そのお答えとしましては『歯を抜かずに治療して良好な噛み合わせが得られ、かつ、口元のバランスも良く、矯正治療後の歯並びが長年にわたって安定すると判断できる場合には歯は抜かない』ということになります。

すなわち、抜歯が必要な症例にもかかわらず、無理に歯を抜かずに治療して、結局よくならなかったのでは、何のために矯正治療を受けたのかということになってしまいます。

患者さんそれぞれの方々のいろいろな条件によっても違ってきますが、乳歯から永久歯に生え変わる時期に適切な対応をすることによって、歯を抜かないで治療を行える可能性が高まる場合も見受けられます。
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ただ、矯正治療を始める場合は、この歯を抜かないといけないかどうかのポイントだけではなく、他にも重要なことがあります。患者さんにとって、総合的にどのような治療がベストなのかをしっかりと見極める必要があると思います。



■「態癖(たいへき)」ってご存知ですか?

日常の生活習慣の中で、無意識に行うさまざまな習癖が長期に及ぶことにより、歯を動かしあごや顔、さらには全身に大きな影響を及ぼす、このあごや歯並びに悪影響を及ぼす習慣を態癖と言います。

20210916-3.png昔から指しゃぶりや舌の癖が歯並びを悪くすることはよく知られています。歯は根っこ骨の中にしっかり埋まっているのですが、矯正治療の原理と同様に持続的な力を加えると動きます。日常の習慣の中で下唇をよくかんだりしていると上の前歯が前へ出てきたり、頬づえをつく、うつぶせ寝をしていると奥の歯並びが狭くなったり、歯が内側へ倒れてきたりします。また顎が左右へずれたり、下顎が少しずつ後退し、噛み合わせが悪くなったりすることもあります。

特に注意しなければいけないのが成長発育期のお子様です。食事中に横を向きながらテレビを見ていると片がみになってあごのズレが起こります。両耳の穴の前の顎(がく)関節のところで左右均等に骨が徐々に添加される時期に下あごに態癖の力が加わり、成人になって顔のゆがみに結びつくことがあります。

顎が歪むとバランスを補うために姿勢が歪みます。姿勢の歪みは、将来さまざまな全身症状を引き起こすかもしれません。

さらに、意外と知られていないのが『上下歯列接触癖』です。今あなたがリラックスした状態で上下の歯が明らかに触れ合っているのなら、それは異常な習癖です。安静時は上下歯列の間にすき間があるのが正常です。一日の上下の歯の接触時間の総計は平均10分〜20分であると言われています。

もし接触時間が長時間に及ぶ場合には、これが原因で歯や歯の周囲の組織を傷めたり、肩こりなどの身体の変調をきたすかもしれません。できる限り無用に歯を接触させないように意識しましょう。態癖は毎日の小さな習慣の中に潜んでいます。それらに気づくことで歯並びや噛合せを守り、歯や身体の健康維持に努めましょう。

※・頬杖・うつ伏せ寝・右向き寝・左向き寝 このような癖を「態癖」(たいへき)と言う